爪の変形は、放置しておくと日常生活に支障をきたすような痛みや歩きにくさにつながることがあります。特定の病気が原因で爪が変形するケースもあるため、安易に自己判断するのは危険です。
この記事では、爪が変形する主な原因から代表的な症状、そして今日からできる予防・改善策まで、幅広く解説します。
爪が変形する主な原因3つ
爪の変形は、さまざまな要因が重なって起こります。ここではとくに多い「外的要因」「内的要因」「病気や疾患による影響」の3つについてまとめました。
外的要因(ケガ・圧迫・靴の影響など)
爪の変形は、無意識のうちに爪に大きな負担をかけていることが原因かもしれません。
たとえば、ドアに指を挟んだり重い物を足の上に落としたりすると、爪の根元にある爪母がダメージを受け、新しい爪がうまくつくられず変形したまま伸びてくることがあります。
窮屈な靴やヒールの高い靴を長時間履き続けるのも注意が必要です。つま先が圧迫されて爪に負担がかかり、巻き爪や爪が厚くなるなどの変形が起こりやすくなります。
内的要因(栄養不足・加齢・遺伝)
爪も食事による栄養バランスが影響します。
爪の主成分はケラチンというタンパク質です。このケラチンをつくるためには、ビタミンやミネラルが欠かせません。ダイエットなどで偏った食生活が続くと、必要な栄養素が不足して爪がもろくなったり、変形したりすることがあります。
さらに年齢を重ねると爪母の働きが徐々に衰えていくため、血行が悪くなったり体内の水分量が減ったりすると、爪の成長を妨げられることがあります。これも爪の厚みや形に影響する要因のひとつです。
また、爪の形や質は遺伝による影響も無視できません。家族に巻き爪の人が多い場合、自分も巻き爪になりやすい傾向があります。
病気や疾患による影響(糖尿病・貧血・乾癬など)
爪の変形は、思わぬ病気のサインかもしれません。
たとえば、糖尿病になると爪が厚くなったり変色したりすることがあります。これは末梢の血流が悪くなり、爪に十分な栄養や酸素が届かなくなるのが原因です。
また、鉄分が不足する貧血では爪が薄くてもろくなるだけでなく、スプーンのように反り返るスプーン爪が見られる場合があります。
さらに、乾癬が影響している場合には爪が分厚くなったり表面に小さなくぼみができたり、白や黄色に変色するのも特徴です。
変形した爪の代表的な症状5つ
爪の変形でよく見られる代表的な症状について解説します。自分の爪の状態と照らし合わせてみましょう。
①巻き爪
巻き爪とは、爪の両端が内側に丸まって皮膚に食い込んでいる状態です。
初期は痛みがないことが多いですが、進行すると爪が食い込んだ部分の皮膚に炎症を起こし、赤く腫れて強い痛みを伴います。
サイズが合っていない靴やハイヒールの着用、深爪、スポーツによる爪への負担などが主な原因です。
足の幅よりも狭い靴を履き続けると、爪が圧迫されて内側に巻いてしまいます。また、間違った爪の切り方も巻き爪を悪化させる原因となるため注意しましょう。
②陥入爪
陥入爪とは、爪の先端が皮膚に刺さって炎症を起こしている状態です。巻き爪と混同されがちですが、陥入爪は爪が皮膚に食い込むことによる炎症を指します。
爪の角が皮膚に刺さり、ズキズキとした強い痛みを伴います。刺さった部分が赤く腫れて、化膿することも珍しくありません。
深爪をしすぎたり爪の角を丸く切りすぎたりするのが主な原因です。また、巻き爪が進行した結果、陥入爪になることもあります。
③爪甲鉤彎症
爪甲鉤彎症とは、爪が分厚く硬い状態になり、鉤(かぎ)のように湾曲して伸びる状態を指します。爪母がなんらかの原因でダメージを受け、正常な爪をつくれなくなることで起こります。
爪が何層にも重なったように厚くなり、黄褐色に変色するのが特徴のひとつ。爪が湾曲して爪先に向け上に反り返るように伸び、靴に当たったりして痛みを感じます。
④スプーン爪
スプーン爪は、爪の中央部分がへこんでいる状態を指します。
主な原因は、鉄欠乏性貧血です。体内の鉄分が不足すると、爪のケラチン生成がうまくいかなくなり、爪がもろくなって変形します。そのほかケガや爪の乾燥、遺伝なども関係していると言われています。
⑤爪甲横溝・縦溝
爪甲横溝や爪甲縦溝とは、爪の表面に筋が入る変形のことです。
爪の表面に横方向の溝やへこみが現れるのが「爪甲横溝」。爪の表面に縦方向の溝や線が入るのが「爪甲縦溝」です。
爪甲横溝は、爪の成長が一時的に止まったときにできます。栄養不良、高熱、抗がん剤などの薬の影響、強い精神的ストレスなどが考えられます。
一方で爪甲縦溝は、加齢によって爪母の働きが弱まり、爪の成長にムラが生じることが主な原因です。病気ではないことがほとんどですが、爪水虫や皮膚の病気によって起こることもあります。
爪の変形を予防・改善する方法
爪の変形は、少しの心がけで予防・改善することができます。ここでは、いますぐ始められるケア方法をまとめました。
正しい方法で爪を切る
爪の切り方は先端をまっすぐ横に切り、角を少しだけ丸める「スクエアオフ」が理想的です。爪の白い部分をすべて切り落とさず、1mm程度残すようにしましょう。とくに足の爪は、指先と同じくらいの長さに保つのがポイントです。
靴のサイズや生活習慣を見直す
つま先に1cm程度の余裕があり、かかとがしっかりフィットする靴を選びましょう。日常的にヒールの高い靴を履く場合は、爪への負担を減らすために平らな靴を併用するなどの工夫をするのも一つのコツ。また、ウォーキングなど適度な運動をすることで血行が促進され、爪に栄養が行き渡りやすくなります。
栄養バランスを整える
健康な爪を育むためには、内側からのケアも欠かせません。
タンパク質は、爪の主成分であるケラチンの材料です。肉、魚、卵、大豆製品などをバランス良く摂取しましょう。
また、ビタミンはケラチンの生成を助けます。とくにビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなどが重要です。
ほかにも牡蠣やレバー、赤身の肉、ほうれん草などから亜鉛や鉄分などのミネラルも補給しましょう。
爪を保湿する習慣をつける
爪も皮膚の一部です。顔や手に化粧水や乳液を塗るように爪にも保湿ケアをしましょう。ハンドクリームを塗るついでに、爪の根元にもしっかり塗り込むのがおすすめです。
洗剤や水は油分を奪い乾燥を進めます。水仕事をする際はゴム手袋を着用し、爪を守るよう意識することも大切です。
広島周辺で爪の変形にお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
爪の変形は、放置すると悪化する可能性があります。もし、症状がひどい場合や、原因がわからない場合は、早めに医療機関やフットケアサロンなどのプロに相談しましょう。
セラピストプラネットでは、巻き爪施術をはじめとする専門資格を持った先生が各院に在籍しています。もし現在、広島周辺で爪の変形にお悩みの方はセラピストプラネットにお気軽にご相談ください!