爪の変形は、特定の病気や外部からの物理的な圧迫、加齢、乾燥など、さまざまな原因によって引き起こされます。それぞれの症状に合わせた適切なセルフケアを行うことで、健康な爪を取り戻せる可能性が高まります。
この記事では代表的な爪の変形の種類とそれぞれの症状、そして自宅でできる改善方法や予防習慣をまとめました。また、専門医に相談すべきタイミングも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
爪が変形する主な症状と改善する方法
爪には、さまざまな変形があります。ここでは代表的な症状と、それぞれの原因や改善方法について詳しく見ていきましょう。
巻き爪・陥入爪
巻き爪とは、爪の両端が内側に丸まり、皮膚に食い込んでしまう状態です。さらに悪化して爪が皮膚に刺さり、炎症や痛みを伴う状態を陥入爪と呼びます。
主な原因は、サイズが合っていない靴やヒールなどの着用、深爪、極端な内股・外股歩き、遺伝的要因などが挙げられます。
まずは、爪をまっすぐに切る「スクエアオフ」を意識し、両端の角を少し残すようにしましょう。爪の白い部分を1mm程度残すのが理想。歩行時の足への負担を軽減するインソールを使用するのも効果的です。
軽度の巻き爪であれば、自分でできるケアで改善が見込めます。しかし、すでに炎症を起こしている、強い痛みがある、膿が出ている場合は無理に自分で対処せず、医療機関を利用しましょう。
爪水虫(爪白癬)
爪水虫は、カビの一種である白癬菌が爪で繁殖する感染症です。足の指の間の皮膚にできる水虫を放置することで、爪に感染することがほとんど。
爪が白く濁るまたは黄色っぽく変色する、爪が分厚くなりもろくなるなどの症状がある場合は、爪水虫である可能性が高いと言えます。
爪水虫は自然に改善することはなく、市販薬では根本的な対処が難しい病気です。医療機関で内服薬や外用薬による施術を受けるのが一般的です。
再発を防ぐためにも、足を清潔に保つことが大切。お風呂で毎日足を丁寧に洗い、水気をしっかり拭き取りましょう。汗をかきやすい季節は、通気性の良い素材を選ぶのも有効です。
身近に同じ症状の人がいる場合は、感染源を断つことも忘れてはいけません。スリッパやバスマットなどの共有は要注意です。
爪甲鉤彎症・肥厚爪
爪甲鉤彎症は、爪が厚く硬く不透明になる症状です。特に足の親指の爪によく見られ、爪が縦に盛り上がり、鉤(かぎ)状に曲がることがあります。
主な原因は、加齢・外部からの圧力・血行不良・栄養不足などが挙げられます。そのため、爪甲鉤彎症の根本的な施術は難しいのが現状です。
専門のフットケアサロンや病院で肥厚した爪を削ったり、形を整えたりする施術を受けることで、見た目や痛みを改善できます。
自宅では爪周りの皮膚をしっかりと保湿し、爪やすりで厚くなった部分を少しずつ削ることで、痛みを和らげられます。
爪甲縦裂症
爪甲縦裂症とは、爪が縦方向に割れてしまう症状です。爪の先端から根元まで一本の線が入ったように割れる場合と、複数の亀裂が入る場合があります。
乾燥・栄養不足・物理的な衝撃などが主な原因です。さらに、貧血や甲状腺の病気などが影響して症状が現れるケースもあります。
まずは、ハンドクリームやネイルオイルで、爪と爪周りの皮膚をこまめに保湿しましょう。タンパク質、鉄分、ビタミンB群、亜鉛など、爪の健康に良いとされる栄養素を積極的に摂ることも大切です。
爪乾癬
乾癬は、皮膚が赤く盛り上がり白いフケのようなもの(鱗屑)が付着する慢性的な皮膚の病気です。この乾癬が爪に現れたものを爪乾癬と呼びます。
爪の表面にくぼみができたり、爪が剥がれて浮き上がったり、爪の下に赤やオレンジ色の斑点ができるといった症状がある場合は、爪乾癬の可能性が高いと言えます。
爪乾癬は、乾癬の症状の一つであるため、皮膚科での専門的な施術が必要です。自己判断で市販薬を使用したり、無理に剥がしたりすると悪化する危険性があります。
爪の変形を予防する生活習慣4つ
爪の変形は、日頃のちょっとした心がけで予防できます。ここでは、今日から始められる4つの予防習慣をまとめました。
栄養バランスを整えた食事
健康な爪を作るためには、毎日の食事が欠かせません。爪の主成分はケラチンというタンパク質です。良質なタンパク質を積極的に摂ることで、丈夫な爪へとサポートしてくれます。
- タンパク質: 肉、魚、卵、大豆製品など
- 鉄分: ほうれん草、レバー、あさりなど
- ビタミンA・E: 緑黄色野菜、ナッツ類、植物油など
- 亜鉛: 牡蠣、牛肉、ごまなど
バランスの取れた食事を心がけ、爪の材料となる栄養素をしっかり補給しましょう。
日常的な保湿ケアの習慣化
爪がもろくなる原因の一つは乾燥です。爪は皮膚の延長線上にあるため、手や足の皮膚と同じように保湿ケアが大切です。
特に甘皮の部分は新しく健康な爪を作る重要な場所なので、重点的にマッサージするようにオイルを塗り込みましょう。
足の指や爪周りも、お風呂上がりにボディクリームで保湿する習慣をつけるとスムーズです。
正しい靴選びと歩き方を意識する
つま先に1cm程度の余裕があり、足の幅に合った靴を選びましょう。試し履きは、夕方のむくんだ時間帯に行うのがおすすめです。
高すぎるヒールは足の指に過度な負担をかけます。日常的に履く靴は、ヒールが3cm以下のものを選ぶと安心です。
また、正しい歩き方を意識することも大切です。かかとから着地し、足裏全体で地面を捉え、つま先で地面を蹴るように歩くと、足への負担を軽減できます。
定期的なフットケアや爪チェック
爪の変形を防ぐには、日頃から異常にいち早く気づくことがとても大切です。
2〜4週間に一度を目安に、スクエアカットで整えながら爪の状態をチェックしましょう。爪の色や厚み、形に変化がないかを、入浴時などにこまめに確認しておくと安心です。
爪の変形があるとき何科に相談すればいい?
爪の変形に悩んだときは、まず皮膚科へ相談するのが一般的です。巻き爪や陥入爪、爪水虫、乾癬などによる爪の変形は皮膚科で幅広く対応しています。
外傷が原因で爪の根元が傷ついたり、足の骨や関節のトラブルに影響して爪が変形している場合は、整形外科がおすすめ。また、糖尿病や貧血、甲状腺の病気など全身の疾患が背景にあるケースは、内科に相談することも大切です。
医療機関で原因を特定でき次第、フットケアサロンや専門クリニックを利用すると良いでしょう。
広島周辺で爪の変形にお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
自分でできるケアで改善しない、または痛みや炎症がある場合は、我慢せずに早めに専門医に相談しましょう。早期発見・早期対応が、健康な爪を取り戻す一番の近道です。
セラピストプラネットでは、巻き爪施術をはじめとする専門資格を持った先生が各院に在籍しています。もし現在、広島周辺で爪の変形にお悩みの方はセラピストプラネットにお気軽にご相談ください!