爪の中央がへこんで、先端が上を向いてしまう状態を「反り爪」といいます。痛みがないことも多いため、放置してしまいがちですが、日常生活での小さなストレスが積み重なってしまうこともあります。
反り爪になる原因はひとつではありません。爪の切り方や、体の栄養状態、さらには遺伝的な要因まで、さまざまなことが関係しているのです。でも、原因がわかれば、対策もできるようになります。
この記事では、反り爪の原因や改善方法などについて詳しくご紹介します。
反り爪とは何か?
まずは、反り爪がどのような状態なのかについて詳しくご紹介します。
反り爪の特徴
反り爪とは、本来なだらかなカーブを描くはずの爪が、中央部分がくぼんで先端が上向きに反り返ってしまう状態のことです。健康な爪は指に添うように少しふくらんでいますが、反り爪になると真ん中がへこみ、爪先が根元よりも高い位置になってしまいます。
爪が上向きに生えてくるため、伸びてくると物に引っかかりやすく、割れたり欠けたりしやすくなってしまいます。手の場合は親指、人差し指、中指など、よく使う指に現れやすく、裸足で過ごすことが多い小さなお子さんの場合は、足の親指に見られることもあります。痛みを伴うことは少ないものの、日常生活の中で不便さを感じることがあるでしょう。
スプーンネイルや匙状爪との違い
実は、反り爪、スプーンネイル、匙状爪(さじじょうそうこう)は、すべて同じ症状を指す言葉です。医学用語では「匙状爪」と呼ばれ、形がスプーンに似ていることから「スプーンネイル」という呼び方もあります。つまり、これらは呼び方が違うだけで、すべて同じ爪の状態を表しています。
反り爪になってしまう原因は?
どうして反り爪になってしまうのでしょうか?いくつかの原因が考えられます。ここからは、反り爪になってしまう原因についてご紹介します。
遺伝や体質との関連
反り爪になりやすいかどうかは、実は生まれ持った体質や遺伝的な要因も関係していることがあります。爪の形や厚みは個人差が大きく、もともと爪が薄い体質の方は、指先にかかる力を支えきれず反り爪になりやすい傾向があります。また、内臓の働きや甲状腺の状態など、体質的な特徴が爪の健康に影響を与えることも知られています。
健診では問題がなくても、体質的に内臓の機能がやや弱めだったり、血液の流れが滞りやすい方は、爪に栄養が届きにくくなってしまうことがあります。ご家族に反り爪の方がいらっしゃる場合は、同じような体質を受け継いでいる可能性も考えられます。
爪への日常的な負担
生活の中で、爪に負担をかけていることが、反り爪の大きな原因になることがあります。特に多いのが、爪の切り方の間違いです。
爪の両端を丸く切り込んでいると、爪と皮膚がつながる部分が短くなってしまい、指の腹から加わる力を支えきれなくなってしまいます。また、お仕事や日常生活で指先を酷使している方も要注意です。
重い荷物を運ぶお仕事、草むしりや農作業、長時間のパソコン作業など、指先に繰り返し力がかかる動作を続けていると、爪が徐々に反り返ってくることがあります。小さなお子さんの場合は、裸足で遊ぶことで足の親指に力がかかりやすく、反り爪になることもあります。さらに、ジェルネイルを強い溶剤で無理に落としたり、爪の保湿を怠って乾燥させてしまったりすることも、爪を薄く弱くする原因になります。
栄養不足や健康状態が関係することも
反り爪は、体の中からのSOSサインであることも少なくありません。特に多いのが、鉄欠乏性貧血によるものです。
鉄分が不足すると、爪に十分な栄養が届かなくなり、爪が薄く脆くなってしまいます。薄くなった爪は、日常的な指先への圧力に耐えられず、反り返ってしまいます。
女性の場合は、月経や妊娠、授乳などで鉄分が不足しやすいため、特に注意が必要です。鉄分以外にも、爪の主成分であるタンパク質や、各種ビタミンが不足すると爪の健康に影響が出ることがあります。また、甲状腺の働きが低下すると新陳代謝が悪くなり、爪の成長にも影響を及ぼすことがあります。疲れやすい、めまいがする、顔色が悪いなどの症状がある場合は、反り爪が体の不調を教えてくれているのかもしれません。爪は健康のバロメーターともいわれているので、気になる症状がある場合は一度医療機関に相談してみましょう。
反り爪の予防と改善方法
反り爪は、ケアや生活習慣の見直しで予防・改善できます。ここからは、反り爪の予防と改善方法についてご紹介します。
日常でできる基本的なケア方法
反り爪を予防して改善していくために大切なのが、正しい爪の切り方です。爪を切るときは、両端を丸く切り込まず、「スクエアオフ」という形に整えましょう。これは、爪の先端をまっすぐに切って、角だけを軽くヤスリで丸める方法です。両角を残すことで、爪が指の腹からかかる力をしっかり支えられるようになります。爪を切るタイミングは、お風呂上がりがおすすめです。爪が柔らかくなっているので、割れたり欠けたりするリスクが減ります。また、爪の長さは指先と同じくらいか、白い部分が1mmほど見えるくらいを目安にしてください。指先に力がかかるお仕事をされている方は、軍手などで爪先を保護するのも効果的です。
保湿をしっかりと行う
爪も肌と同じように、乾燥すると弱くもろくなってしまいます。反り爪を予防・改善するためには、爪と爪周りの保湿ケアがとても大切です。ネイルオイルやハンドクリームを使って、毎日こまめに保湿することを習慣にしましょう。
特におすすめなのがネイルオイルです。爪の根元や両サイド、爪の裏側にも丁寧に塗り込むことで、爪に栄養と潤いが浸透していきます。水仕事の後やお風呂上がり、就寝前などのタイミングで塗ると効果的です。ネイルオイルを先に塗ってから、ハンドクリームで手全体を保湿すると、さらに良い状態を保てます。
季節を問わず爪は乾燥しやすいので、外出先でも手軽に使えるペンタイプのネイルオイルを持ち歩くのもいいですね。続けることで、爪の柔軟性が保たれ、割れにくい健康な爪へと導いてくれます。
栄養をしっかり摂る
体の内側からのケアも、反り爪の予防と改善には欠かせません。爪は私たちが食べたものから作られているので、バランスの良い食事を心がけることがとても大切です。
特に意識して摂りたいのが、爪の主成分であるタンパク質です。肉や魚、卵、大豆製品などを毎食取り入れるようにしましょう。そして、反り爪の大きな原因となる鉄分不足を防ぐため、レバーや赤身肉、ほうれん草、ひじきなどの鉄分が豊富な食材も積極的に食べてください。鉄分は一度に吸収できる量が限られているので、3食に分けてこまめに摂るのがポイントです。
さらに、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンEなども爪の健康には重要です。緑黄色野菜やナッツ類、卵なども取り入れて、偏りのない食生活を目指しましょう。また、質の良い睡眠も大切です。寝ている間に体が回復し、健康な爪が育っていきますよ。
広島周辺で反り爪にお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
この記事では、反り爪の原因や改善方法などについて詳しくご紹介しました。
反り爪は、爪の中央部分がくぼんで先端が上向きに反り返ってしまう状態のことで、スプーンネイルや匙状爪とも呼ばれています。物に引っかかりやすく割れやすいため、早めのケアが大切です。
反り爪になる原因は、遺伝や体質、日常的な爪への負担、栄養不足や健康状態など、さまざまです。特に鉄欠乏性貧血による影響は大きく、女性は特に注意が必要です。また、間違った爪の切り方や指先を酷使するお仕事なども、反り爪を引き起こす要因となります。
セラピストプラネットでは、巻き爪施術をはじめとする専門資格を持った先生が各院に在籍しています。
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