自分の足元を見たとき、爪にピシッと入ったひびに驚いたことはありませんか?
特に痛みがあると、すぐにでも原因や対処法を知りたいと感じるはずです。
この記事では、足の爪のひび割れの原因や改善方法などについて詳しくご紹介します。
足の爪のひび割れ、これって大丈夫?危険なサインを見分ける方法
足の爪のひび割れは、すべてが危険なわけではありません。単なる乾燥や軽い衝撃が原因であれば、ご自身でのケアで改善することもあります。
しかし、中には水虫や他の病気が隠れているサインの場合もあります。
ここでは、病院へ行くべきかどうかの判断基準を具体的に解説します。
病院に行くべき危険なひび割れのサイン
もし、以下のいずれかの状態に当てはまる場合は、自己判断で済ませずに専門家に相談しましょう。当院にもお気軽にご相談くださいね。
- 強い痛みや腫れ、出血がある
- 爪の色が明らかに変わっている(黒、黄、白く濁るなど)
- 爪が異常に厚くなったり、脆くなってボロボロ崩れたりする
- ひび割れが爪の根元まで達している、または徐々に広がっている
- 爪の周りの皮膚にも赤みや腫れ、ただれなどの異常が見られる
これらのサインは、爪白癬(爪水虫)や細菌感染、あるいは他の皮膚疾患の可能性があります。放置すると悪化する恐れがあります。
セルフケアで様子を見ても良いケース
一方で、以下のような場合は、まずセルフケアを試しながら様子を見ても良いでしょう。
- 上記の「危険なサイン」に当てはまらない
- ひび割れが爪の先端に少し入っている程度
- 乾燥や靴による圧迫など、原因に心当たりがある
ただし、セルフケアを 2週間から 1ヶ月ほど続けても全く改善しない、あるいは悪化するようであれば、専門家に相談することをおすすめします。
【縦・横】爪のひび割れ、種類によって原因は違う?
足の爪のひびには、「縦に入る」ものと「横に入る」ものがあります。実は、このひびの入り方によって、考えられる原因の傾向が少し異なります。ご自身のひびがどちらのタイプか確認してみましょう。
縦のひび(爪甲縦裂症)の主な原因
爪の先端から根元に向かって縦に線が入るひびは、「爪甲縦裂症(そうこうじゅうれつしょう)」と呼ばれます。
この主な原因は、爪の乾燥や加齢によるものがほとんどです。肌と同じように爪も年齢と共に水分を保つ力が弱くなり、縦筋が目立ちやすくなります。また、サイズの合わない靴による継続的な圧迫も、特定の指(特に親指や小指)に縦のひびを引き起こす原因となります。
横のひび(爪甲横溝)の主な原因
爪を横切るように溝やひびが入る場合は、「爪甲横溝(そうこうおうこう)」と呼ばれます。
これは、爪が作られる根元の部分(爪母)が、一時的にダメージを受けたサインです。例えば、過去の体調不良や強いストレス、栄養状態の急激な変化、あるいは指を強くぶつけたことなどが原因と考えられます。爪が伸びるにつれて、そのダメージの跡がひびとして表面に現れてくるのです。
なぜ?足の爪にひびが入る7つの主な原因
爪のひび割れは、さまざまな要因が絡み合って起こります。縦や横のひびの原因をさらに詳しく見ていきましょう。ご自身の生活習慣と照らし合わせながら、当てはまるものがないかチェックしてみてください。
原因1:乾燥
爪のひび割れの最も一般的な原因は「乾燥」です。爪も肌の一部であり、水分と油分が不足すると、もろく割れやすくなります。特に空気が乾燥する冬場や、頻繁な入浴、アルコール消毒液の使用は爪の潤いを奪います。健康な爪を保つためには、肌と同じように保湿ケアが非常に重要です。
原因2:外部からの衝撃・圧迫(外傷)
日常生活での何気ない動作も、爪にとっては大きな負担になることがあります。例えば、立ち仕事で足に体重がかかり続けたり、スポーツで踏ん張ったりする際の衝撃はひび割れの原因です。また、先の細いパンプスや硬い革靴など、サイズの合わない靴は爪を継続的に圧迫します。特に親指や、靴に当たりやすい小指の爪はダメージを受けやすい部分です。
原因3:栄養不足
丈夫で健康な爪は、日々の食事から作られます。爪は「ケラチン」というタンパク質でできており、その生成にはさまざまな栄養素が必要です。偏った食生活や無理なダイエットでタンパク質、ビタミンB群、亜鉛、鉄分などが不足すると、爪はもろくなってしまいます。爪のひびは、体が栄養不足を訴えているサインかもしれません。
原因4:加齢
年齢を重ねると、体のさまざまな部分に変化が現れますが、爪も例外ではありません。加齢に伴い、爪は水分を保持する能力が低下し、乾燥しやすくなります。その結果、爪が硬くもろくなり、縦筋が目立ったり、些細なことでひびが入りやすくなったりします。これは自然な変化ですが、丁寧な保湿ケアで進行を緩やかにすることは可能です。
原因5:皮膚疾患(乾癬など)
爪は皮膚の一部であるため、皮膚の病気が爪に影響を及ぼすことがあります。例えば「乾癬(かんせん)」という皮膚疾患は、爪の変形やひび割れ、剥がれなどを引き起こすことが知られています。もし、爪のひび割れと同時に、体の皮膚にも気になる症状(かさつき、赤みなど)がある場合は、自己判断せず皮膚科医に相談しましょう。
原因6:化学物質の影響
日常生活で使う化学物質も、爪にダメージを与える原因になります。特に、ペディキュアなどを楽しむ方が使うマニキュアの除光液(特にアセトンを含むもの)は、爪の油分を強力に奪い、乾燥を招きます。また、洗浄力の強い洗剤や頻繁なアルコール消毒も、爪を保護している油分を洗い流してしまい、ひび割れやすい状態にしてしまいます。
原因7:爪白癬(爪水虫)や内臓の病気
多くの人が心配するように、爪のひび割れが他の病気のサインである可能性もあります。代表的なのは「爪白癬(爪水虫)」で、爪が白や黄色に濁ったり、厚くもろくなったりします。また、頻度は低いですが、甲状腺の機能異常や血行不良、貧血などが原因で爪がもろくなることもあります。セルフケアで改善しない場合は、これらの可能性も視野に入れて専門医の検査を受けることが重要です。
痛みがある時に!自宅でできるケアと正しい治し方
ひび割れに気づき、痛みがあったり、靴下などに引っかかって悪化しそうな場合は、まずはケアを行いましょう。これはあくまで症状の悪化を防ぐための一時的な対応です。誰でも簡単にできる3つのステップを紹介します。
Step1:爪と周辺を清潔にする
まず、ケアを行う前に、ひび割れた部分から細菌が侵入するのを防ぐことが大切です。ぬるま湯と石鹸をよく泡立て、足の指と爪を優しく洗いましょう。ゴシゴシこすらず、泡で汚れを浮かせるように洗うのがポイントです。洗い終わったら、清潔なタオルで水分を完全に拭き取ります。
Step2:テープや絆創膏で保護する
次に、ひび割れた部分を物理的な刺激から守ります。清潔な絆創膏や、薬局で手に入るサージカルテープ(医療用テープ)などを使い、ひび割れ部分を覆うように貼りましょう。このとき、強く締め付けすぎると血行が悪くなるので注意してください。テープや絆創膏は毎日お風呂の際に交換し、清潔な状態を保つことが重要です。
Step3:ネイルオイルやクリームで保湿する
爪を保護したら、乾燥を防ぐために保湿を行いましょう。爪専用のネイルオイルが理想的ですが、なければハンドクリームやワセリンでも構いません。
テープや絆創膏の周りや、爪の生え際(甘皮部分)を中心に優しく塗り込んでください。
保湿することで、爪がしなやかになり、ひびが広がるのを防ぐ助けになります。
【注意】やってはいけないNGケア
ひび割れを早く治したい一心で、間違ったケアをしてしまうと症状を悪化させる可能性があります。
以下の行為は絶対に避けてください。
- 瞬間接着剤などで無理やりくっつける
化学物質が刺激になったり、内部に細菌を閉じ込めてしまったりする危険があります。 - ひび割れを無理に剥がしたり、深く削ったりする
症状が悪化し、感染症のリスクを高めます。 - マニキュアやジェルネイルで隠す
爪の呼吸を妨げ、乾燥を悪化させる可能性があります。まずはケアに専念しましょう。
足の爪のひび割れを繰り返さないための予防法6選
最初のケアで一時的に症状が和らいでも、原因となる生活習慣を見直さなければ、ひび割れは再発してしまいます。根本的な解決のために、今日から始められる6つの予防法をご紹介します。
予防法1:正しい爪の切り方を心がける(スクエアオフ)
爪の切り方は、爪の健康に大きく影響します。爪の両端を深く切り込む「深爪」や「バイアスカット」は、巻き爪の原因になったり、爪の強度を弱めたりします。おすすめは「スクエアオフ」という切り方です。爪をまっすぐ横に切り、両端の角を爪やすりで少しだけ丸く整えます。この形が、爪への負担を最も少なくする切り方です。
予防法2:爪と足の保湿を習慣にする
乾燥がひび割れの大きな原因であることを考えると、保湿の習慣化が最も効果的な予防策です。お風呂上がりや寝る前など、タイミングを決めて毎日続けるのがおすすめです。顔や体に化粧水やクリームを塗るついでに、足の指先や爪の生え際にもしっかりと保湿クリームを塗り込みましょう。このひと手間が、丈夫でしなやかな爪を育てます。
予防法3:栄養バランスの取れた食事を摂る
丈夫な爪は、体の内側から作られます。特に、爪の主成分であるタンパク質や、新しい細胞を作るのを助ける亜鉛、栄養を運ぶ鉄分、爪の成長を促すビタミンB群などを意識して摂取しましょう。バランスの良い食事は、健康な爪の土台となります。
栄養素 | 働き | 多く含む食品 |
タンパク質 | 爪の主成分を作る | 肉、魚、卵、大豆製品 |
亜鉛 | 新しい細胞を作る助け | 牡蠣、レバー、牛肉 |
鉄分 | 爪に栄養を運ぶ | レバー、ほうれん草、ひじき |
ビタミンB群 | 爪の成長を促す | 豚肉、うなぎ、納豆 |
予防法4:自分に合った靴を選ぶ
毎日履く靴が、知らず知らずのうちに爪をいじめているかもしれません。靴を選ぶ際は、つま先に1cm程度の余裕があり、指が自由に動かせるかを確認しましょう。特に、足の幅が合わずに小指などが圧迫されていないかは重要なチェックポイントです。夕方は足がむくみやすいので、靴を試着するのは午後にするのがおすすめです。
予防法5:水仕事や化学物質から爪を保護する
洗剤や消毒液、除光液などの化学物質に触れる機会が多い場合は、爪を保護する工夫が必要です。食器洗いや掃除など、水や洗剤を使う際にはゴム手袋を着用する習慣をつけましょう。また、ペディキュアの除光液を使う頻度を減らしたり、アセトンが含まれていない「アセトンフリー」の製品を選んだりするのも効果的です。使用後は、必ず保湿ケアを忘れないようにしてくださいね。
予防法6:定期的に自分の爪をチェックする
自分の体の変化にいち早く気づくことは、大きなトラブルを防ぐために大切です。お風呂上がりなどに、足の爪の色や形、厚み、ひび割れの有無などをじっくり観察する習慣をつけましょう。
広島周辺で足の爪のひびにお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
この記事では、足の爪のひび割れの原因や改善方法などについて詳しくご紹介しました。足の爪にできた一本のひびは、単なる見た目の問題ではありません。それは、乾燥や栄養不足、合わない靴といった生活習慣の見直しを促す、体からのサインです。時には、その裏に病気が隠れている可能性もあります。まずはこの記事で紹介したセルフケアや予防法を実践してみてください。
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