ふと指先にズキッと痛みを感じる。よく見ると爪のまわりが赤く腫れていたり、触れるだけで違和感があったり……。こうした「爪の痛み」は、ストレスや生活習慣と密接に関係していることがあります。
特に深爪・噛み癖・ネイルのやりすぎなど、無意識のうちにストレスが原因で爪に負担をかけているケースは少なくありません。本記事では、爪の痛みとストレスの関係を紐解きながら、考えられる主な原因と症状をやわらげるセルフケアの方法を解説します
爪の痛みとストレスは関係ある?考えられる3つの理由
ストレスと聞くと胃腸の不調・頭痛・イライラといった症状が代表的ですが、近年では慢性的なストレスが「爪」や「指先」にも影響を及ぼすケースが報告されています。
ここでは、そのメカニズムを3つの観点から解説します。心当たりがないかチェックしてみましょう。
自律神経の乱れによる血流低下
慢性的なストレスは、自律神経のバランスを乱します。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、このうち交感神経が優位になると末端の血管が収縮。手足の血流が悪くなり、指先が冷えやすくなります。血流が滞ると指先に酸素や栄養が行き届かず、爪の周囲に痛みを感じやすくなるように。
特に季節の変わり目や、緊張状態が続いたあとに症状が出やすい傾向があります。血行不良を放置すると、痛みだけでなく爪の変色や割れなどのトラブルも生じやすいため注意が必要です。
神経の過敏反応や心因性による痛み
強いストレスが続くと、脳が痛みに敏感になります。心因性疼痛」とも呼ばれ、実際には傷や炎症がないのに痛みを感じる状態です。爪や皮膚に異常がなくてもピリピリとした痛みや熱感など、不快な症状が現れます。
これは脳が痛みの刺激に過剰に反応するためです。こうした痛みは周囲から理解されにくいため、一人で抱え込んでしまうことも少なくありません。
爪噛み・爪むしりなどの行為・癖
ストレスが溜まると無意識に爪を噛んだり、むしったりする癖が出ることがあります。これは「皮膚むしり症」や「抜毛症」と同じようなメカニズムで、ストレス解消のための行動として現れるものです。
爪や指先を頻繁に刺激すると皮膚に炎症が起きたり、細菌が入り込んで感染症を起こしたりするリスクがあります。また、繰り返しの刺激によって爪が変形し、慢性的な痛みの原因となる場合もあるため注意しましょう。
ストレスだけじゃない!爪が痛むときに疑うべき病気とは?
「爪が痛むのはストレスのせいかな?」と軽く考えていると、実は思わぬ病気が隠れていることもあります。特に痛みが長引いたり、爪や周囲に見た目の変化がある場合は要注意です。ここからは爪の痛みを引き起こす代表的な病気を症状別に解説します。
爪自体に起こる異常(巻き爪・白癬・血腫など)
爪自体に問題が生じることで痛みが出るケースがあります。代表的な症状は以下の3つです。
- 巻き爪・陥入爪(かんにゅうそう)
爪の端が皮膚に食い込み、靴を履いたり歩いたりする際に鋭い痛みを感じます。爪を短く切りすぎたり、靴のサイズが合っていない場合によく起こります。 - 爪白癬(つめはくせん/爪水虫)
爪に白癬菌というカビが感染した状態です。通常は痛みがなく爪の変色や厚みが特徴ですが、細菌が二次的に感染すると炎症が起き、ジンジンと痛みを感じることもあります。 - 爪下血腫(そうかけっしゅ)
爪を強くぶつけたときなどに爪の下で出血し、血が溜まった状態です。ズキズキした圧迫感や鋭い痛みが特徴で、爪が黒く変色するため外見でも異常に気付きやすいでしょう。
爪のまわりの炎症・感染症(爪周囲炎・ひょう疽)
爪の周辺に腫れや赤みがあり、痛みを伴う場合には以下のような炎症や感染症が考えられます。
- 爪周囲炎(そうしゅういえん)
ささくれや爪切りでできた小さな傷から細菌が侵入し、爪の周囲に炎症が起こります。軽い赤みや腫れから始まり、悪化すると膿が溜まって強い痛みを感じるのが特徴です。 - ひょう疽(ひょうそ)
爪周囲炎よりもさらに深い部分に細菌が入り込んだ状態です。激しい痛みや腫れ、熱感を伴い、重症化すると患部が壊死する危険があります。症状が進む前に速やかな医療機関への相談が必要です。
腫瘍による痛み(グロムス腫瘍・皮膚がんなど)
まれですが、爪や爪の下に腫瘍ができ、痛みの原因となることもあります。
- グロムス腫瘍
爪の下にできる良性腫瘍です。非常に強い痛みや冷たいものに対する過敏な反応が特徴で、外見上は異常がわかりにくいことも。MRIなど専門的な検査が必要になります。 - 悪性黒色腫(メラノーマ)などの皮膚がん
爪やその周囲に黒っぽい線状の変色、またはしこりが見られる場合、まれに悪性腫瘍の可能性があります。気になる症状があれば早めに皮膚科へ相談しましょう。
つらい爪の痛みをやわらげるセルフケア3選
明らかな外傷がなく、軽度の炎症やストレスによる痛みであれば、セルフケアで症状の緩和が期待できます。以下の対処法を試してみてください。
冷やして炎症をしずめる
赤みや熱感がある場合は、まず「冷やす」ことが大切です。保冷剤や冷水を使って指先を5分ほど冷却することで、血管が収縮し、炎症が落ち着きやすくなります。ただし、凍傷を防ぐためにタオルを挟むなどして、直接冷やしすぎないよう注意しましょう。
指先を清潔に保つ・圧迫を避ける
細菌感染防止のため、指先を常に清潔にするのが基本です。手洗いを徹底し、小さな傷は絆創膏で保護を。サイズが合わない靴や強く握る動作も避けるよう心掛けましょう。
爪もみ・水かきマッサージをする
東洋医学では、指先や指間には自律神経を整えるツボがあるとされています。指先を軽く揉み、水かき部分をマッサージすると血流が改善し、リラックス効果が得られます。ただし民間療法のため、あくまで補助的なケアとして活用しましょう。
放置はNG! 爪の痛みが長引く場合は病院へ
爪の痛みが数日経っても引かない、あるいは腫れや膿が出てくるようであれば、早めに皮膚科または整形外科へ相談しましょう。痛みが慢性化していると、思わぬ病気が隠れていることもあります。
特に以下のような場合は、自己判断せず専門機関に相談してください。
- 痛みが1週間以上続く
- 爪の色が黒く変色している
- 指先がズキズキと脈打つように痛む
- 爪の下から膿や出血がある
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