「爪に縦線が入って、なかなか消えない…」「服やストッキングに引っかかって痛いし、見た目も悪くて気になる」といったお悩みはありませんか?
爪にできた一本の縦割れが、小さなストレスになっている方は多くいらっしゃいます。
放置しても良いものか、どう対処すれば良いのか分からず、不安に感じている方もいるでしょう。
この記事では、爪の縦割れの原因やセルフケアの方法、予防方法などについて詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
今すぐできる爪の縦割れのセルフケア【放置はNG】
爪の縦割れを放置すると、亀裂がさらに深くなったり、何かに引っかけて悪化させたりする可能性があります。
まずは悪化を防ぐために、すぐできるケアを行いましょう。
ここでは身近なアイテムを使った3つの方法をご紹介します。
100均グッズでできる簡単補修法
ネイルサロンで使われるような専門的な材料も、最近ではダイソーなどの100円ショップで手軽に揃えることができます。
少し手間はかかりますが、しっかり補修できるため、週末など時間のある時におすすめです。
【補修に必要なグッズ】
アイテム | 主な役割 |
ネイルグルー(爪用接着剤) | 亀裂を接着する |
ネイルリペアパウダー | 接着強度を高める(なければティッシュでも代用可) |
爪やすり(ファイル) | 表面を滑らかに整える |
(あれば)トップコート | 補修箇所を保護・補強する |
【補修の手順】
- まず、手を洗い、補修する爪の表面の油分をアルコールを含ませたコットンなどで拭き取ります。
- 亀裂部分にネイルグルーを少量塗ります。
- グルーが乾かないうちに、上からリペアパウダーを振りかけます。
- 余分なパウダーを払い、再度グルーを重ねて塗り、しっかりと乾かします。
- 完全に乾いたら、爪やすりで表面の凹凸を優しく削り、滑らかに整えます。
- 最後にトップコートを塗ると、より強度が増し、見た目も綺麗に仕上がります。
この方法はあくまで一時的なケアです。
根本的な原因を解決しなければ、再発する可能性があることを覚えておきましょう。
絆創膏やテープで一時的に保護する
補修グッズが手元にない場合は、絆創膏や医療用テープで割れた部分を保護するだけでも効果があります。
目的は、亀裂部分を外部の衝撃や引っかかりから守ることです。
ただし、水に濡れるとすぐに剥がれてしまうため、本当に一時的な保護方法として考えましょう。
市販の爪補修液・強化剤(ハードナー)を塗る
ドラッグストアなどで市販されている爪用の補修液や強化剤(ネイルハードナー)を使うのも手軽な方法です。
これらの製品は、爪の表面に薄い膜を作り、物理的に爪をコーティングして補強してくれます。
亀裂を直接接着するほどの力はありませんが、爪全体を保護し、これ以上割れが広がるのを防ぐのに役立ちます。
爪の縦割れ(爪甲縦裂症)が起こる7つの原因
セルフケアの後は、「なぜ爪が割れてしまったのか」という根本的な原因を探りましょう。
爪の縦割れは、医学的には「爪甲縦裂症(そうこうじゅうれつしょう)」と呼ばれます。
原因は一つだけでなく、複数の要因が絡み合っていることがよくあります。
ご自身の生活習慣や体調と照らし合わせながら、当てはまるものがないかチェックしてみてください。
原因1:乾燥|水仕事やアルコール消毒が引き金に
最も多くの人に当てはまる原因が「乾燥」です。
爪は皮膚の一部であり、健康な爪は約12~16%の水分を含んでいます。
この水分が失われると、爪は柔軟性を失い、硬くもろくなってしまいます。
冬場の乾燥した空気はもちろん、日々の水仕事で使う洗剤や、頻繁なアルコール消毒は、爪の油分と水分を奪い、乾燥を加速させる大きな原因となります。
原因2:栄養不足|爪の健康に不可欠な栄養素とは?
爪の主成分は「ケラチン」というタンパク質の一種です。
そのため、健康的な爪を作るためには、バランスの取れた食事が欠かせません。
特に、以下の栄養素が不足すると、爪がもろくなり、縦割れしやすくなります。
栄養素 | 主な働き | 多く含まれる食品 |
タンパク質 | 爪の主成分(ケラチン)を作る | 肉、魚、卵、大豆製品 |
ビタミンB群 | 爪の成長を促進する | 豚肉、レバー、魚 |
ビオチン | ケラチンの生成を助ける | 卵、レバー、ナッツ類 |
鉄 | 爪を丈夫にする | レバー、赤身肉、ほうれん草 |
亜鉛 | 新しい細胞の生成を助ける | 牡蠣、牛肉、ナッツ類 |
過度なダイエットや偏った食生活は、爪のトラブルに直結することを覚えておきましょう。
原因3:加齢による変化|爪も肌と同じように老化する
肌が年齢とともに潤いを失うように、爪も加齢によって変化します。
年を重ねると、爪の水分を保持する能力が低下し、乾燥しやすくなります。
また、爪を作る工場である「爪母(そうぼ)」の機能も少しずつ低下するため、作られる爪自体が薄くなったり、もろくなったりして、縦の線が目立ちやすくなるのです。
原因4:物理的なダメージ|指先の使い方や間違った爪切り
日常生活での無意識の癖が、爪にダメージを蓄積させていることがあります。
例えば、爪先で缶のプルタブを開けたり、シールを剥がしたりする行為は、爪に大きな負担をかけます。
また、爪切りで一度にバチンと切る衝撃や、爪の両端を深く切りすぎる「深爪」も、亀裂のきっかけになるため注意が必要です。
原因5:ジェルネイルやマニキュアによる負担
おしゃれのために楽しむジェルネイルやマニキュアも、爪にとっては負担になることがあります。
特にジェルネイルをオフする際に使う「アセトン」という溶剤は、爪の油分と水分を強力に奪い、乾燥の原因になります。
また、ジェルを密着させるために爪の表面を削る「サンディング」という工程も、繰り返すことで爪を薄くし、割れやすくしてしまいます。
原因6:皮膚疾患のサイン(乾癬・扁平苔癬など)
なかなか改善できない爪の縦割れは、単なる乾燥ではなく、皮膚の病気が隠れているサインかもしれません。
例えば、「乾癬(かんせん)」や「扁平苔癬(へんぺいたいせん)」といった皮膚疾患は、爪に異常を引き起こすことがあります。
これらの場合、爪の縦割れだけでなく、
- 爪に点状の小さな凹みができる
- 爪が厚くなる、または薄くなる
- 爪が白く濁ったり、剥がれたりする
といった他の症状を伴うことが多いのが特徴です。
心当たりがある場合は、一度皮膚科で相談することをおすすめします。
原因7:内臓の病気や薬の副作用の可能性も
非常にまれですが、爪の異常が内臓の病気のサインである可能性もゼロではありません。
甲状腺機能の異常(亢進症・低下症)や、鉄分が不足する鉄欠乏性貧血などがあると、爪がもろくなることがあります。
また、特定の薬(抗がん剤など)の副作用として爪に症状が現れることもあります。
ただし、これらの場合は爪だけの症状でなく、体のだるさやめまいといった全身の不調を伴うことがほとんどです。
爪の縦割れを繰り返さないための予防と対策
爪の縦割れの原因が分かったら、次は再発させないための予防ケアが大切です。
その場しのぎの対処ではなく、生活習慣を見直すことで、強くしなやかな爪を育てていきましょう。
基本は保湿!ネイルオイル・クリームを使った正しいケア方法
爪のケアで最も大切なのは、原因のトップでもある「乾燥」を防ぐことです。
つまり、徹底した「保湿」が大切です。
ハンドクリームを塗る際に、爪の周りまで意識して塗り込むだけでも効果があります。
より効果を高めるなら、爪専用のネイルオイルやクリームを使いましょう。
- 塗るタイミング:水仕事の後、入浴後、そして特に就寝前がおすすめです。
- 塗り方のコツ:爪の表面だけでなく、爪と指の間の裏側や、爪の根元にある甘皮部分にしっかり塗り込み、優しくマッサージするように馴染ませましょう。爪を作る「爪母」に栄養を届けるイメージで行うと効果的です。
爪に負担をかけない爪切り・やすりの使い方
間違った爪の切り方は、割れや二枚爪の原因になります。
爪への負担を最小限に抑えるには、爪切りよりも目の細かい爪やすりの使用がおすすめです。
やすりをかける際は、左右に往復させず、一定の方向に優しく動かすのがポイントです。
もし爪切りを使う場合は、爪が柔らかくなっている入浴後に行いましょう。
一度に大きく切ろうとせず、端から少しずつ、数回に分けて切ることで、爪への衝撃を和らげることができます。
食生活で改善!爪を強くする食べ物リスト
体の内側からのケアも非常に重要です。
爪の主成分であるタンパク質をはじめ、爪の健康をサポートするビタミンやミネラルを意識的に摂取しましょう。
- タンパク質:肉、魚、卵、大豆製品
- ビタミンB群:豚肉、レバー、うなぎ、カツオ
- ビオチン:卵、レバー、きのこ類、ナッツ類
- 鉄:レバー、赤身肉、あさり、ほうれん草
- 亜鉛:牡蠣、牛肉、豚レバー、チーズ
まずは、これらの食材を日々の食事にバランス良く取り入れることから始めてみてください。
爪の縦割れに関するQ&A
最後に、爪の縦割れに関する良くある質問にお答えします。
Q1. 縦割れした爪にジェルネイルをしても大丈夫?
亀裂が入っている爪にジェルネイルを施すのは、基本的におすすめできません。
ジェルを硬化させる際やオフする際に爪に負担がかかり、亀裂を悪化させてしまう恐れがあるためです。
また、亀裂の間から水分が入り込み、中で雑菌が繁殖して緑膿菌感染(グリーンネイル)を引き起こすリスクもあります。
まずは爪をしっかりと休ませ、健康な状態に戻すことを優先しましょう。
Q2. 市販のステロイド塗り薬は効果がありますか?
自己判断でステロイド薬を使用することは避けてください。
ステロイドは炎症を抑える効果のある薬であり、乾燥や栄養不足が原因の爪の縦割れ自体を改善するものではありません。
もし爪の周りが赤く腫れるなど炎症(爪囲炎)を起こしている場合には効果的なこともありますが、それは医師の判断のもとで使いましょう。
原因に合わない薬を使うと、かえって症状を悪化させる可能性もあります。
広島周辺で爪の縦割れにお悩みの方はセラピストプラネットにご相談ください!
この記事では、爪の縦割れの原因やセルフケアの方法、予防方法などについて詳しくご紹介しました。
セラピストプラネットでは、巻き爪施術をはじめとする専門資格を持った先生が各院に在籍しています。
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